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急性鼻咽頭炎(風邪)
急性鼻咽頭炎(風邪)

症状

いわゆる風邪の事です。

鼻の奥の炎症であれば、鼻汁がでます。

のどの炎症であれば咽頭痛を認めます。

のどの下の気管支の炎症であれば、咳や痰を認めます。

 

原因

ライノウイルス、コクサッキーウイルス、インフルエンザウイルス、RSウイルスなどのウイルスが大部分で自然に軽快することも多いですが、時にA群溶連菌などの細菌感染の場合があり抗生剤が必要な場合がありますのでご相談下さい。

 

溶連菌感染症

溶連菌は適切な抗生剤の投与が必要で、ペニシリン系であれば10日間、セフェム系であれば5日間の投与が必要です。

適切な抗生剤加療が必要な理由は、不完全な治療では、糸球体腎炎、リウマチ熱などの合併症を起こすことがあります。

 

糸球体腎炎の症状は血尿、むくみなどです。

尿検査で蛋白尿、血液検査で腎機能や炎症反応を調べます。

溶連菌感染と診断されたら、糸球体腎炎をおこしていないか2週間後に尿検査をお勧めします。

 

リウマチ熱

発熱、関節痛、皮疹などがありますが、一番気をつけるべきは、心臓の内膜の炎症から心臓の弁が破壊されて心臓弁膜症を起こすことです。

抗生剤加療によりリウマチ熱の発生は減少しています。

よこすか内科小児科・はるこレディースクリニック
急性気管支炎、急性気管支肺炎

症状

発熱、咳、痰などを認めます。
気管支炎でも肺炎でも同じ症状を認めますが、違いとしては、肺炎は肺に炎症を認めるため、発熱を来す頻度が高いです。
そのため外来では、発熱があれば、胸部レントゲンで肺炎の有無を確認します。

 

肺炎の種類

  • 定型肺炎(肺炎球菌、肺炎桿菌、インフルエンザ菌)

  • 非定型肺炎(レジオネラ、マイコプラズマ、クラミジア)

  • ウイルス(インフルエンザ)

  • 真菌(カンジダ、クリプトコッカス)

  • 誤嚥性肺炎

  • 間質性肺炎

など多種多様です。

 

検査・治療

入院加療が必要かどうかは、酸素飽和度(SPO2)が92%以上あるか、食事がとれているか(脱水がないか)、年齢(高齢者は免疫力も低く、急変しやすい)、レントゲンで肺炎の広がりなどから総合的に判断し、入院が必要であれば、入院先を速やかに探します。

 

外来で加療する場合、肺炎像、年齢、免疫力(基礎疾患の有無)などからどの種類の肺炎か予測し、各種抗原検査や痰培養検査を施行していきます。

抗原検査ではその場で結果が分かる場合もありますが、わからない場合は、エンピリック治療といって、想定する起因微生物をカバーする抗菌薬で治療を開始します。抗原検査、培養検査の結果が分かり次第、起因菌に効く抗生剤を使用します。

よこすか内科小児科・はるこレディースクリニック
急性気管支炎、急性気管支肺炎
尿路感染症(膀胱炎、急性腎盂腎炎)
よこすか内科小児科・はるこレディースクリニック

膀胱炎

頻尿、排尿時痛、血尿、下腹部痛などです。

女性に多く繰り返すことも多く、『膀胱炎ではないかと思う』と申告されるかたも多いです。

尿検査を施行し、尿潜血や尿中白血球が上昇しているか確認します。

レボフロキサシンなどの抗菌剤を5日程度内服すると改善します。

 

急性腎盂腎炎

膀胱炎に加え、発熱、背部痛などを認めます。

急性腎盂腎炎を疑った場合、尿検査に加え腹部超音波検査で、腎腫大や尿管の閉塞所見である水腎症がないか確認します。

急性腎盂腎炎から敗血症になるリスクもあり、急性腎盂腎炎を疑う場合は入院できる施設にご紹介いたします。

尿路感染症(膀胱炎、急性腎盂腎炎)
過活動膀胱

症状

頻尿や尿意切迫感、切迫性尿失禁などの症状があります。

日中8回以上、夜間1回以上は頻尿です。

急に尿意をもよおし、我慢ができないことを尿意切迫感、漏らしてしまうことを切迫性尿失禁と言います。

 

この病気は命にかかわるようなものではありませんが、夜間の睡眠が妨げられたり、トイレの不安にため外出がおっくうになったりと生活の質が低下するため、非常に厄介な病気と思います。

 

原因

トイレが近くなる原因は脳梗塞後遺症やパーキンソン病、脊髄損傷のような神経因性膀胱や糖尿病、加齢、腹圧性尿失禁(肥満)、利尿剤、精神的緊張、水分過多、前立腺肥大、膀胱結石などがあります。

 

検査・治療

問診や診察、腹部エコーなどから原因を精査するとともに薬物療法を開始します。

膀胱の過剰な収縮を抑制する抗コリン薬やβ3作動薬が用いられます。

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過活動膀胱
前立腺肥大症
前立腺肥大症

症状

男性において膀胱の下にある尿道を取り巻いている前立腺が肥大し、尿道が細くなることによって、排尿困難、残尿感、頻尿、尿意切迫感などの症状を来します。

 

検査

血液検査でわかるPSAという値を調べたり、腹部超音波で前立腺容量を調べます。

PSA4以上、前立腺容量が20以上で前立腺肥大が異常値です。

 

治療

薬物治療としては、α1受容体遮断薬(ハルナール、ユリーフ)、5α還元酵素阻害剤(アボルブ)などがあります。

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気管支喘息

症状
主にアレルギーによって、気道、気管支に慢性的な炎症を来し、気道が細くなり呼吸がしにくくなる病気です。
喘息発作時は息は吸いにくいより吐き出しにくい症状があり、聴診ではヒューヒューといった気道狭窄音が聴取されます。

 

アレルギーを起こす物質
ダニ、ハウスダスト、犬猫のフケなどがあり、血液検査でアレルギー検査を調べることができます。
喘息発作を起こす誘因として、気管支炎などの気道感染、喫煙、ストレス、月経周期、台風などの気圧、薬剤(アスピリン)が知られています。

 

治療(予防薬・治療薬)
喘息の治療として毎日定期的に使用する予防薬と発作時の治療薬に分けられます。
予防薬としては、吸入ステロイドと長時間作用型β2刺激薬が合剤になったアドエアやレルベアという薬やテオフィリン製剤(テオドール)、ロイコトリエン拮抗薬(オノン)などがあります。
発作時には、β刺激薬のネブライザー吸入、ステロイド、アドレナリン皮下注などが重症度によって使い分けます。

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気管支喘息
認知症

認知症は、認知機能が後天的な脳の障害により持続的に低下し、日常生活に支障がででいる状態です。アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症があります。

認知機能の低下が夜間急な発症で起こるせん妄やうつ病などの他の精神疾患から来るものではないことを確認する必要があります。

頻度としては、アルツハイマー型が6-7割、脳血管性が2割を占めています。

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認知症
甲状腺機能亢進症

首の前面にある甲状腺から甲状腺ホルモンが過剰に分泌された状態です。

甲状腺ホルモンは元気のホルモンですが過剰に分泌されることにより、動悸、息切れ、手のふるえ、微熱、不安感などを認めます。心房細動という不整脈を引き起こす原因にもなります。

発汗や集中力の低下を認めるため、更年期障害と勘違いされる方もいます。

甲状腺機能亢進症の検査として、FT3、FT4の検査があります。甲状腺機能亢進を引き起こす甲状腺疾患として、バセドウ病、亜急性甲状腺炎などがあります。

甲状腺機能亢進症

バセドウ病

バセドウ病とは

バセドウ病は自己免疫疾患の一つです。

自己免疫疾患は本来であれば、細菌やウイルスに対して体を守る免疫が自分の臓器を標的にしてしまう病気の総称です。

下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモン(TSH)が甲状腺にあるTSH受容体を刺激して甲状腺ホルモンが分泌されます。バセドウ病では自己抗体であるTSH受容体抗体が体内で作られ、甲状腺を刺激しすることにより、甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、様々な症状が出現します。

検査・治療

バセドウ病では、抗TSHレセプター抗体が90%以上陽性を示すため有用な検査です。

バセドウ病薬の治療薬として、メルカゾール、プロパジールなどがあります。

これらの薬の副作用のチェックとして、肝機能障害、無顆粒球症があるため、3カ月以内は2週間~1か月ごとの採血が必要です。通常服用を開始してから1-3カ月で甲状腺機能は正常化し、症状も改善します。その後は少しずつ薬の量を減らし、1日1-2錠の薬で維持量として服用します。

バセドウ病
甲状腺機能低下症

甲状腺機能が低下することで、代謝が低下します。元気のホルモンである甲状腺ホルモンが低下することで、倦怠感、食欲低下、寒気、脱毛、嗄声(声がかれる)、浮腫、徐脈、うつ、便秘などの症状がみられます。血液検査では甲状腺機能(FT3,FT4)の低下を認めます。代謝の低下により、肝障害や高コレステロール血症を認めることもあります。

甲状腺機能低下症の原因として多いのは、橋本病(慢性甲状腺炎)です。

甲状腺機能低下症

橋本病(慢性甲状腺炎)

橋本病とは

橋本病は自分の免疫が自分の臓器を攻撃してしまう自己免疫疾患の一つです。

自己免疫が甲状腺を攻撃し、慢性的に甲状腺に炎症を起こすことから、慢性甲状腺炎とも呼ばれています。

炎症によって甲状腺組織が壊れ、甲状腺の分泌が低下し症状が出現します。

検査・治療

検査は、抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(抗TPO抗体)、抗サイログロブリン抗体(抗Tg抗体)がありどちらかが陽性であれば、橋本病の可能性が高いです。

治療は、チラージンSという薬を少量から服用し、血液検査で甲状腺機能(FT3,FT4)の値を見ながら、内服量を調整します。

橋本病(慢性甲状腺炎)
骨粗しょう症

骨粗しょう症について

加齢や閉経に伴う原発性骨粗しょう症と他の病気や薬剤による続発性骨粗しょう症があります。

加齢に伴うビタミンD不足や閉経に伴うエストロゲン低下などの原発性骨粗しょう症は約9割占めています。

続発性骨粗しょう症の原因として副甲状腺機能亢進症や甲状腺機能亢進症、クッシング症候群などの内分泌疾患や、糖尿病、慢性腎臓病などの生活習慣病、ステロイドやワーファリンなどの薬剤があります。糖尿病や慢性腎臓病の方、ステロイドやワーファリンを内服している方は一度骨密度の検査をお勧めします。

 

骨粗しょう症は寝たきりにつながる

粗鬆症は自覚症状がないから、治療をする動機つけが乏しく、ついつい通院や治療を自己中断してしまいがちです。しかし、放置してしまい骨密度が低下した状態では、転倒し手をついた際に前腕の橈骨の骨折を認めたり、尻餅をついた際に腰椎の圧迫骨折を認めたり、転倒時の大腿骨頸部骨折を認めることがあります。

骨折により寝たきり状態になり肺炎を併発するリスクなどもありますので、50代以降の方や生活習慣病をお持ちの方は一度骨密度の評価をおすすめします。

 

治療

治療薬もビスホスホネート製剤や活性化ビタミンD3製剤、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(エビスタ、ビビアント)、注射薬として副甲状腺ホルモン製剤(テリボン)抗RANKLモノクローナル抗体(プラリア)ヒト化抗スクレロスチンモノクロラーナル抗体(イベニティ)など比較的新しい治療薬もあります。

テリボンは週1回2年間、プラリアは半年に1回、イベニティ月1回1年間皮下投与致します。テリボン、イベニティに関しては骨折リスクの高い骨粗しょう症が適応になります。エビスタ、ビビアントには深部静脈血栓症、テリボンには高カルシウム血症、プラリア、イベニティには低カルシウム血症の副作用がでることがありますので経過観察が必要です。

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骨粗鬆症
心房細動

心房細動について

心房内にながれる電気信号の乱れにより、心房が細かく震える不整脈の一種です。動悸などの症状を認める方もいますが、半数程度は自覚症状がなく健診などでみつかることもあります。

 

原因

心房細動を来す原因としては、加齢、原因不明の特発性、僧帽弁疾患、甲状腺機能亢進症などがあげられます。

 

検査

心房細動の方には、甲状腺機能亢進症がないか甲状腺機能(TSH,FT3,FT4)を評価することや、心臓弁膜症の有無の評価のため心臓超音波をおすすめしています。

合併症

心房細動による合併症として、頻脈による心不全や脳梗塞があり、注意が必要です。

心不全を起こさないように脈拍を正常範囲に保つ内服治療(β遮断薬、抗不整脈薬)や、脳梗塞の予防のために抗凝固剤(ワーファリン、エリキュース)が必要になることがあります。

 

抗凝固剤が必要かどうかに関しては、CHADS2スコア(心不全1点、高血圧1点、75才以上1点、糖尿病1点、脳卒中・一過性脳虚血発作の既往2点)というものがあり、1点で抗凝固剤を考慮、2点以上で抗凝固剤を推奨となっています。

 

抗凝固剤のワーファリンは安価であるメリットがある一方で、納豆が食べられない、手術前の旧薬期間が長い、採血で定期的に評価が必要などのデメリットもあります。

 

一方、エリキュースに関しては、納豆が食べられる、手術前の休薬期間が短いなどのメリットはありますが、薬が高い、腎臓が悪いかたは使えないなどのデメリットもあり患者さんと適宜治療薬を検討していきます。

よこすか内科小児科・はるこレディースクリニック
心房細動
不眠症

原因

不眠症の原因として、加齢、心理的ストレス、環境、体内リズムの乱れ、他の精神的な病気などがあります。体内リズムのみだれとして、交代勤務や時差、日中の運動不足、不眠症のタイプとして、入眠困難、睡眠維持困難(中途覚醒)、早朝覚醒、熟眠障害などが挙げられます。

 

治療

入眠困難では短期間作用型の眠剤、早朝覚醒では中時間作用型の眠剤を選択していきます。ベンゾジアゼピン系の睡眠剤を基本にしながら、オレキシン受容体拮抗薬(ベルソムラ、デエビゴ)、メラトニン受容体作動薬(ロゼレム)などの睡眠の質を高めるような薬を選択していきます。また高齢者では、睡眠剤による転倒がこわいので、筋弛緩作用の少ない薬剤(マイスリー、ルネスタ、ロゼレム)を選択していきます。不眠症のある方は一度ご相談ください。

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不眠症
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